先週、11月4日と5日に恵比寿ガーデンホールで開催された、デジタルガレージ主催のカンフィレンスに参加した。

初日は、昨年blognation japanのlaunch party以来お会いしてなかった、サンマイクロシステムズ時代の渡辺さんや敬和学園大学の助教授の一戸信哉さん、Tokyo2point0の運営責任者のアンドリューさんなどと久し振りにあえた、、、。

そして今回のイベントで、初めてお会いしたのが、アルファブロガーであり、「Asiajin」の開設者でもある秋元さん、あとは台湾でベンチャーキャピタル系の会社のディレクター兼、創始者であるクリスティーンさん、デジタルガラージの南さん、そしてSeesmicのLoicさんと奥さんなど、、、。

SeesmicのLoicさんと言えば、最近彼の会社から解雇された社員達が、彼のことをブログ上で悪く言っていたのを覚えている。それらの記事だけを読めば、アメリカの不景気を利用して突然社員を解雇したひどい経営者にしか見えないが、その理由は分からないので何が事実かは分からない、、、という心理状況でLoicさんと会った。実際、直接話してみるとすごく雰囲気が優しくて、奥さんも綺麗な人で、全然話やすかった。

そして、南さんことDigitalbearさんは私がTweeterでフォローしている人。
いつも思うのだが、最初にデジタルの世界で出会い、実際に会ってみた時、本当は初めて会った人なのに、なぜか遠い人という感じが全くしない。相手がどう感じるかは別の話だけれど、、、。

会場では、ゲストへの質問などはTwitterを使って、@konkan というアカントにコメントを送れば、それがイベント内で反映されるシステムになっていた。

同時に、主催側とは異なるが、会場ではライブのブログも行われていた。(英語)
Live Blogging The New Context Conference 2008 (Tokyo)

初日は、Linkedinの創業者のReid Hoffmanがビデオ演説とスカイプでライブ交流をした。おそらく実際に目の前で話せばもっと良かったのだと思うが、話に華がなくありきたりでドライだった。やはり、このような機会では、ここに来ていなければ聞けないというような濃い内容の話が聞きたかった。

午後のコンテンツのセッションは、札幌市立大学デザイン学部教授武邑光裕氏の、大学の学部の説明とプロデューサー/ゲームクリエイターの水口哲也氏が見せてくれたビデオが気に入った。eコマースでは、国や地域を越える決済ビジネスとしてKiva創業者のMatt Flannery氏による、新しいソーシャルビジネスのコンセプトが素晴らしいと思った。

そして、2日間のイベントでは、最後のプログラム、伊藤嬢一さんと北米ゲストとのパネルディスカッションが、一番エキサイトしたし、楽しかった。

日本が車や家電業界ではすでにどの国の市場でも高い地位と知名度を得ているように、ITの業界でもユニークなアイデアや優れた技術をもったエンジニアーさん達がたくさんいる。実際、毎日のようにマッシュアップ等でいろんなアプリが作り出されている。

日本発のグローバルビジネスの展開.....

シリコンバレーなどでベンチャーキャピタリストの投資を受けてスポットライトを浴びた人たちと同じように、大規模な企業じゃなくても、日本にだって、世界に負けないものうやサービスを日々開発中のエンジニアーさんやプログラマーさん達がいっぱいいる。せっかく素晴らしいものを作ったのだったら、国内でひっそりまたは仲間内だけでシェアーするだけでなく、海外へも発信することも視野に入れて作ってほしいと思う。それだけの実力があるんだから、グローバルな舞台で、一人でも多くの日本人企業家が、どうどうと脚光を浴びてほしいっ!」と切に思うし、可能だと信じている。

そういう意味でも今回のイベントのように、IT業界で海外と日本の懸け橋になっているDigital Garageさんには今後も、活躍し続けていってほしいと思う。

昨日、北米でWeb2.0関係のニュースで、私にとっては身近な問題が取り上げられた。日本語のTechcrunchでは内容も省略してあり、コメントも無かったがアメリカの記事では通常のコメントが20から30くらいのところ、24時間経っても増え続け、今では155のコメント数となっている。

起業すること自体は、誰にでもできることだし難しいことではない。日本ではあまり考えられないことだが、北アメリカでは何度も目にした光景である。アメリカでは、Web2.0業界ではよくある「Overnight Success」は実際にいろんなとこで起こっており、何人もの億万長者が生まれてはいる。ただ、その影で、志を大きく持ってはじめた企業が、現実的にぶつかった時、運営に行き詰まり死んで行くいくつかのビジネスがあるのも事実だと思う。

私は、専門家でもないし特に、Web 2.0の世界では素人もはなはだしいが、コメントが140もあるポストは、やはりその日を風靡した話題となったのだと思う。1分ごとにドンドン新しいコメントが増えていく。ブロガーは、ブログの中で、自分の意見を伝えることができると思うが、ジャーナリストは、ニュースを正確に伝える義務と責任があると思う。

この記事とコメントを読んで、私が個人的に感じたことを言えば、、、

『Techcrunch』
のような信頼度の高い、テクノジーの情報源が、英語でいう”Dirty Laundry”系のプライベートな事情をポストするのは、純粋テクノロジーのニュースを求めてるリーダーにとっては、ゴシップ記事に相当することになり、情報の質が問われていると思う。

『オリバーさんの記事』
給料をもらえず、他のオファーも断って忠実に働いていたとクレームする彼のCEOに当てた手紙はとても長いものだった。
彼の伝えたかった内容は、確かに同感できる。仕事に対してお給料を払ってもらうのは当然の権利だし、コントラクトにしたがって給料を払わないのは、雇用主の契約違反だと思う。1年分の資金があるといって、給料日にお金がもらえなかったら当然それに対して怒り、騙されたと思う気持ちが沸々してくるのは当然だと思う。だからといって、仕返しの方法として公に、プライベートな情報を公開し、相手を中傷することによって、何よりも失われたのは、オリバーさん”彼自身の将来と品格”だ。とても残念に思えた。

リベンジから生まれるものは何もない。

『もし、それが自分に起こったらどうするか?』
業界では名の通った人が始めた会社から、何ヶ月もお給料を払ってもらえなかったとしたら、それは想像をこえる事で信じたくない、信じられないが続き、おそらく2ヶ月目の末で退社すると思う。ただし、おそらく何らかの方法で”働いた分”だけのお給料はゲットする方法は考えると思うし、最悪の場合は弁護士ことも考えるかもしれない。ただ、辛かった過去にしがみつき、変えることの出来ない昨日を悔やんでも何も帰ってこない。、目の前にある、これからの生計の立て直しの方がはるかに大切で、”それに向けて全力でエネルギーを注んでいくしかなんだと”思う。”とんでもなく高い授業料”を払ってしまったことにはなるとは思うが、失敗から学ぶことは沢山ある。転んでも、転んでも道が開かれるまで、”進む”のみである。

『理想的なリーダー って、、、』
まず、自分の間違えを認めることができる人だと思う。誰だって間違いを犯す。ただ、間違いに気が付いたら、”言い訳をする”のではなく、非を認め、”謝れることのできる人”だと思う。真実を告げず、失った信頼を取り戻すのは、お金では無理。信頼を失った代価はプライスレス。非難を浴びても自分に非がないと確信するなら、”目には目に、歯に歯”で戦う”のでなく、後になって現れる”結果”で示すべきだと思う。”真実”なら、必ずそれは明らかになるし、失われたものはまたよみがえる。

『チームの力』
一人では出来ないことも、裏切らないチームのメンバーが”志をひとつ”にしてお互いにバックアップし合えたなら、どんな波が来ようとも、必ず解決策を見つけることが出来ると思う。

『これからのblognation
こんな、激しいストームが過ぎ去った後、サムさんがリーダーとしてどのようにグループの舵を取っていくのか?又は、チームのメンバー達がどんな風に結束してこのプロジェクトに携わっていくのか、今後の行方がとても気になる。Go blognation, go!!!
Go Sam Sethi go, You can do it. We have a faith in YOU!

11月15日、16日と東京の渋谷で行われた Web 2.0 Expo Tokyoに参加した。


イベントのメインスポンサーのTim O’Reilly さんは、10年ぶりに来日とのことだそうだ。

Day1

Bringing Web 2.0 to Japan” Tim O’Reilly conversation with Joichi Ito-“What is Web2.0?”
Tim O’Reillytさんとゲストの伊藤 穰一さんを迎えての対談トーク。
穰一さんは北米では、「Joi Ito 」としてシリコンバレーでは誰もが知っている企業家。日本におけるインターネットの分野の指導的な存在であり、株式会社ネオテニーの代表取締役でもある。この二人の大物のトーク、どちらも初めて聞く人たちだった。私は穰一さんの日本のインターネットの現状や弱点等を説明してくれた内容を通して、かれは日本における業界の動きをしっかり理解しており、アメリカにもっと日本のインターネット、Web2.0のことを理解してほしいと強く思っていることを感じた。同時に、彼は北米の視野、ビジネス感覚を肌で分かっている人だという印象も受けた。

個人的な意見だが、Joiさんとは対照的に、O’Reilly さんは、日本に対して全く興味がないわけと言えばうそになると思うが、ジョイさんが伝えようとしていることを人しっかり聞いていたようには思えなかった。おそらく、本当に、努力して日本の業界の流れを理解したいと思う気持ちが更々ないっていうことが、残念ながら、彼のコメントを注意深く、聞けば聞くほど感じてしまった。

Fueling the Next Gen Web -次世代Webに向けて-
サン・マイクロシステムズ株式会社 のTim Brayさんがゲストスピーカー。
なんと、彼はバンクーバーから来ていたようだ。個人的にも日本が大好きなようだ。理由を見つけては日本に来ていると本人も言っていた。彼のプレゼンの内容は分かりやすくて、うなずけるものだった。ただ、シニカルな私は、どうしても、彼が今回このイベントに来た本当の理由は、”だた、日本に来たかったから”にちがいない!と思えて仕方がなかった。なぜ、そう感じてしまったのだろう。

ただ、実際に、その疑いを後押しするようなちょっとした事件が起きた。

イベントの合間に、ホールでふらふら歩いているティムさんを見かけたので、同じバンクーバーから来ているということもあって、せっかくだからちょっと挨拶をしにいった。彼は、特に急いでるわけでもないのに、”名の知れた人でない人たちとは話をする理由がない”というような、北米独特のオーラを感じさせた。英語でいうと「brushoff」っていうやつ。

挨拶をしにいった私たちが馬鹿みたいに思えた。

舞台の上でのプレゼンの話とかはとても上手だったがゆえ、こんなはっきりしたスイッチオン、オフの激しさは驚かされた。
というか、彼にはがっかりした。

舞台を降りた顔は、もはや同じ人とは思えなかった。特に心がけて、他人に失礼がないように気を配る努力をしている私たち夫婦には、人を選んで話すような人と出会うと、必要以上にショックを受ける。

ランチにはお弁当が配られた。食べている間に、プレゼンテーションが2、3あった。その中で、韓国発のSpringnoteというウェブアプリのサービスは気に入った。ブースへいってCEOに直接いろんなことを聞いてみたら、最初からグローバルなビジネスとしてはじめ手いるビジネスなようで、韓国語以外に英語はすでに出来上がっているそうだ。次は、日本に手をつけたばかりとの説明を受けた。あと、もっといろんな国の言葉にも対応を考えてるらしい。

Day 2

A Conversation with Evan Wiliams
Twitterの共同創業者ということだが、私も数ヶ月前から仕事関係で使い始めている関係上、かなり興味があった。そこで見せ付けられたのは、Developerと投資家とお金の管理の仕方。
今の時点では、「ビジネスモデルがはっきり決まっていない」と笑って言っていたのがとても印象的だった。アメリカじゃ、投資家はHigh Risk, High Return に賭けることを恐れないからお金持ちがもっとお金持ちになれるのだろうが、、、アイデアが物を作り、そのアイデアで投資金を得て、過程でサービスの向上を図りつづけるというやり方。一定数の利用者を集めれば、それが「成功」と言われ、そのユーザー数が収入源を得られる方法の一つとして使われている、、、。

パラダイムシフトする広告プラットフォーム
オーバーチュア株式会社 マーケッティングシニアディレクター 山中 理惠
広告業界の基礎と現在、従来の広告、TVを使った検索、ウェブとの融合、、、このイベントの中で一番、勉強になったのが彼女からの情報で、あんなにわかり易く広告のことを説明してくれた人は今までで、彼女が初めてだった。

SaaSとWeb 2.0がウェブ業界にもらたす影響とは、、、
ZimbraのPresident Scott Dietzenさん。
imbraのアプリにはいい機能が一杯ついているということを学んだ。

ランチタイムは「行列プロジェクト」というサービスの紹介があった。
今は、サイトもアップしていないそうです。将来が楽しみ。

エンタープライズとマッシュアップの重要性と活用法
ということでKapowのChief Marketing OfficerのJoe Killerさんのプレゼンがあった。スピーチの後は早速ブースに行ってVisitorの人たちと直接話をしていた。

こういう細かい心遣いが、「知名度の高い会社のゲストスピーカー」や、「有名な著名人」たちの”お前と話す時間などない!”みたいな態度で他人と接しても、全く悪いとも思っていない人たちと比べると、その腰の低さと、お客の意見を大切にしている姿勢が、とっても光って見えた。

Mashupの現在とこれから
株式会社セブンズの直鳥裕樹さんの話を聞きに行った。
直鳥さんとは、仕事でMashup Award 3の最優秀賞をとったアプリ、「ONGMAP.COM(オンジーマップ)」についてインタビューをした時から、メールでのやり取り、Twitterでの交わり?などがあったので、感覚的には身近な人ではあったが、実際に顔をみたのはこのときが初めてだった。彼のプレゼンのパワーポイントは、短くてわかり易く、話も巧みで、観衆を笑わせてくれた。

そして、Web 2.0 Expo Tokyo 2007 カンフィレンスは幕を閉じた。