5月の初旬、バンクーバーのローカル日系雑誌、The Bulletin というバイリンガルの雑誌の広告で、バンクーバーの中国系カナダ人のコミュニティーについて学ぶイベントを発見。

これは、異文化に興味を持っている人を対象に、BC政府その他現地の団体の協力で、チャイナタウンの入り口にあるSUCCESSという移民をサポートする団体の会場にて開催された。

最初は、中国の代表的な文化遺産として、calligraphy 中国の書法や、絵法を、国内外で知られている名人によってデモストレーションされた。

書道は別にしても、ペインティングはやはりかなりの違いを感じた。その後、すごいボリュームの食事。さすが、中国。食べ物へのこだわるは本物。

食事を終えたら、今度は以前、バンクーバー市内で起きた、中国系移民による木の伐採事件について、当時市役所でボランティアをしていた女性からの話があった。

その当時、かなりのボリュームで中国(香港、台湾を含める)系の移民が急増していた。

お金を持って移民してくる大半の中国系移民は、長年その場所で大切にされてきた木々を、自分の購入した家の敷地内だからという理由から、ためらうこともなくどんどん切り倒していった。

欧米の価値観では、生活空間に木があることは文化への意識、水準の高さを示すものでもあり、その見解で見ると、中国系移民のこれらの行動は、教育の低さ、または野蛮な人種のとる行動として扱われることとなり、後に、バンクーバーの新聞の紙面を飾る大問題へと発展していった。

なんの遠慮もなく、何百年も植わっていた木を平気で切り落としていく中国系の移民に対し、憤りはどんどん高まっていき、市へ不服、不満の声が多数寄せられ、増え続けていった。

何年がその戦いが続いた後、最終的には法律で、市の許可なしでは敷地内であっても勝手に木を切り倒せない。許可が下りても、限られた数しか伐採してはいけないというルールが決められた。

その過程を通し、、、、

中国系の移民は、欧米系の住民に対する”木々に対する熱いこだわり”を知り、欧米系の住民は、中国系の移民が考慮なしに木を切り倒したのではなく中国の文化でもある Fung-Shuiによったものだと、理解できたようだ。

、、、、というのは、Fung-Shuiは方角に何があるかが、幸せな人生に大きくかかわってくるので、木がそこにあるとエネルギーの流れが悪くなる場合があるらしい。

それは、信じている人にとっては大切なことだが、それを信じていない人にとっては、全く理解を越えるものとなる。

しかし、自分の文化、価値観だけで、周りの様子を見ずに行動する自体はやはりどうかと思う。

それは、”郷に入れば郷に従え”と教わってきた、私が日本人なのだからだろうか?